Harry(村越弘明)のピックの持ち方
昨日(3月6日)からThe Street Slidersのツアーが始まりましたね。私も行きたいのですが、都合がつかず行けません...
ところで、↓の「HARRY MESSAGE」でHarryが自分のピックの持ち方について話しています。
子供の頃に右手の人差し指の腱を切ってしまったことが原因で、右手の人差し指の第二関節から先が曲げられなくなってしまっているので、ピックを中指と親指で持つようになったと話しています。
ギターを弾く人はピックを主に「人差し指」と「親指」で持っていると思います。これはやっぱり、それの方が「ピックの細かいコントロールがしやすい」、「ピックを速く動かしやすい」からだと思います。まあ、要するに「中指+親指を使うよりも人差し指+親指を使った方が弾きやすい」ということです。
Harryは人差し指が使えないので、仕方なく中指を使うようになったのだと思いますが、私はこの持ち方になったことでHarry独特のギターのフレーズができるようになったんじゃないかと思います。あまり速弾きせずに、ゆっくりしたフレーズを弾くことが多いところだとか。もしそうだとすると、不幸中の幸いというか、怪我の功名ですね。私は普段は普通に人差し指でピックを持ちますが、たまにHarryのまねをして中指で持ったりしてみますが、慣れないと中指を使うの難しいですね。
同じメッセージの中でGibsonのファイアーバードというギターのことにもふれています。
ファイアーバードとは↓のGibsonのページで紹介されているギターのことです(普通は「ファイヤーバード」と表記することが多いのですが、Gibsonのページでは「ファイアーバード」と表記されています)。
このファイアーバードというギターの大きな特徵の一つは「スルーネック」という構造ですが、もう一つはボティの形がそれまでのよくある普通のギターとは逆の形になっている点です。それまでの普通のギターとは「Fenderのストラトキャスター」のようなギターのことで、↓のページに揭載されているようなギターです。
この普通のタイプのギターではクワガタのはさみのようにボディに二つのとんがりがありますが、ギターを抱えたときに上側になる側のとんがりが長くなっています。それに対し、ファイアーバードは下側になる側がよりとんがっている形になっていて、通常とは逆の形になっています(というか、正確にはファイアーバードでは上側にはとんがりがないですが)。
ファイアーバードは発売された当初はこの形だったのですが、あまり売れなかったようで、その後、形が変更されました。それが以下のページのものです。
普通の逆の形にしたのがよくなかったと考えたのか、普通のギターと同様に上側がとんがっている形に変更されました。
この後から出たファイアーバードのことを「ノンリバース ファイアーバード」といいます。元々の形が「普通とは逆(リバース)」であったのを、反対にしたということで「リバースではない」→「ノンリバース」という名前にしたようです。元々のタイプと区別するためにそういう表記を付けたのでしょうが、「ノンリバースの形(逆じゃない形)」というのは、要するに「普通の形」のことであって、「普通の形」のことをわざわざ「ノンリバース」という言い方で呼ぶのはなんだか変な気がしますが...
Harryがメッセージで話しているのはこちらの「ノンリバース」のファイアーバードです。Harryは普通の(リバースタイプの)ファイアーバードも持っているみたいですが、よく使うのはこちらのノンリバースタイプのようです。
The Street Slidersのギター・ソロ
The Street Sliders(以下、スライダーズ)は Harryと蘭丸のツインギターのバンドです。ただし、Harryはメイン・ボーカルでもあるので、ツインギターといっても、蘭丸がメインのリードギタリストで、Harryは主にリズムギターを担当するという形になっています。
蘭丸がリードギターであるので、ギター・ソロの部分は主に彼が弾きますが、
- 蘭丸だけではなく、Harryもギター・ソロを弾く
- Harryだけがギター・ソロを弾く
という曲もあります。特に初期の頃の曲にはそういうパターンの曲が多いです。私はHarryの弾くギター・ソロがすごく好きなので、以下でHarryが(or Harryも)ギター・ソロを弾く曲をまとめてみました。
【注】
- 以下の情報は勝手に私が判断したものなので、間違っているかもしれません。Harryがソロを弾いていると説明しているものが、実は蘭丸が弾いているというようなこともあると思います。
- 曲については、ついでに「The Street SlidersでのHarry(村越弘明)のチューニング・リスト」の情報も参考にしてください。
Harryがメイン・ボーカルではない曲でHarryがギター・ソロを弾く曲
スライダーズの曲にはHarryがメイン・ボーカルをとらない曲が少ないですがあります(ほとんどは蘭丸がメイン・ボーカルをとる曲ですが)。そういう曲では基本的にHarryがギター・ソロを弾いています。例えば、以下の曲です。
曲名 | アルバム名 |
---|---|
Out Door Men | JAG OUT |
All You Need Is Cash | JAG OUT |
天国列車 | 夢遊病 |
Lay Dow The City | 天使たち |
Up & Down Baby | 天使たち |
Day Dreamer | シングル |
ROCK'N ROLL SISTER | Nasty Children |
FEVER | 未発表 |
LOVE IS GONNA BE ALRIGHT! | 未発表 |
私はこの中では特に「All You Need Is Cash」のHarryのギター・ソロが好きです。これはHarryが弾くギター・ソロの特徵(ギター・ソロなのにあまり弾かないというか音の数が少ない)がよく出た曲だと思います。聴いてみてください → 「https://youtu.be/QoP5Nj5Dhg?t=1825」。「All You Need Is Cash」のライブ版があれば聴いてみたいのですが、残されている公式のライブの音源にはないようです。
「Day Dreamer」や「ROCK'N ROLL SISTER」は「All You Need Is Cash」とは違ってテンポが速い曲なので、ギター・ソロの感じもかなり変わりますが、これも結構好きです。
Harryと蘭丸の二人がギター・ソロを弾く曲
以下は、蘭丸とHarryの二人がギター・ソロを弾く曲です。
曲名 | アルバム名 | 注 |
---|---|---|
Blow the Night | Slider Joint | Harry → 蘭丸の順番で続けて。 |
あんたがいない夜 | Slider Joint | Harry → 蘭丸の順番で続けて。 |
のら犬にさえなれない | Slider Joint | 最後の部分で、蘭丸 → Harryの順番で。 |
酔いどれダンサー | Slider Joint | Harryがメインのソロ。その後で二人のかけあいあり |
So Heavy | がんじがらめ | 蘭丸 → Harry |
TOKYOシャッフル | がんじがらめ | 真ん中でHarry、最後に蘭丸のソロ。 |
Dancin' Doll | がんじがらめ | メインのソロは蘭丸。最後の部分でHarryもちょとソロを弾く |
カメレオン | JAG OUT | メインのソロは蘭丸。最後の部分でHarryのソロ |
Helle Old Friends | Harry → 蘭丸のソロ。 | |
Baby Blue | WRECKAGE | Harry → 蘭丸の順番で続けて。 |
どしゃ降り雨に洗われて | WRECKAGE | 蘭丸、Harryの順。 |
BIG MOUTH | NO BIG DEAL | 真ん中頃にHarry、最後に蘭丸のソロ |
私はこの「二人ともソロを弾く」というパターンの曲が特に好きなので、スライダーズのときにもっと二人でソロを弾く曲をやってくれていたらよかったなあと今では思います。
このパターンの場合、どういう順番で、どの部分でソロを弾くかにさらにいろいろなパターンがありますが、私は「Blow the Night」、「あんたがいない夜」、「So Heavy」のように二人が続けてギター・ソロを弾く曲が特に好きです。初期の頃にはこのパターンの曲がよくあったのですが、その後、ほとんどなくなってしまいました。
また、「酔いどれダンサー」にある二人のかけあいのようなギターも好きですが、これもこの曲以外ではほとんどやっていないかと思います。
二人でソロを弾いている曲ではメインのソロをHarryが弾いている場合が多く、スライダーズ初期の頃の曲ではHarryのギターをもっと前面に出していることが多かったように思います。それが、デビューから時間が経つにつれて蘭丸だけしかギター・ソロを弾かない曲が増えていきました。どうしてでしょうかね。ちょっと残念です。
このソロの中で一つ挙げるとしたらやはりスライダーズの代表曲である「のら犬にさえなれない」のギター・ソロだと思います。この「のら犬にさえなれない」のギター・ソロは「複数弦弾き(double stop?)を多用する」というHarryのギター・ソロの特徵がよくあらわれていると思います。こういうギター・ソロを弾くギタリストはそんなにいないと思います。↓の動画見てみてください(最初に蘭丸のソロ、続いてHarryのソロです)。
Harryがメイン・ボーカルでHarryだけがギター・ソロを弾く曲
最後のパターンはHarryがメイン・ボーカルであるのに、Harryだけがギター・ソロを弾く曲です。このパターンの曲は非常に少なくて、私が把握している限りでは次の2曲だけです。
曲名 | アルバム名 |
---|---|
Feel So Down | JAG OUT |
Knocking on your door | NO BIG DEAL |
「Feel So Down」のギター・ソロはやっぱりHarryっぽいソロで、すごく好きです。この曲は『JAG OUT』のスタジオ版もいいのですが、それよりも『Harry Sings』のライブ版がいいなと思います。ぜひ聴いてみてください。Harryのギターだけではなく、曲・演奏全体もすごく好きです。
最後に
メイン・ボーカルがギターも弾くというツイン・ギターのバンドの場合、ボーカルはリズムギター担当で、ギター・ソロは弾かないということが多いと思います。スライダーズも基本的には同じですが、スライダーズの場合、ボーカルのHarryもギター・ソロを弾くことがそれなりにあるということが、スライダーズの曲、演奏のおもしろいところの一つだと思います。
Harryのチューニングのリスト
このポストで、Harry(村越弘明)がThe Street Sliders(以下、スライダーズ)のときに利用していたギターのチューニングを曲別にリストにまとめました。
私は自分でもギターを弾きますし、スライダーズの曲のコピーもしたことはあるので、スライダーズの曲で利用されているチューニングはある程度は把握していました。ただ、網羅的には把握していなかったので、自分のメモ用ということを主な目的にして(ほぼ)全曲のリストを作成してみました。
上で書いたように、私は自分でもギターを弾きますが、音だけ聞いてチューニングを判断できるほど耳はよくないので、チューニングの判断には基本的に演奏の映像を用いています。演奏を見れば、どんなギターで、どんなチューニングを利用しているかがよくわかりますので。ただ、映像には残っていない曲も少しはありますので、それについては結構判断に迷いました。
「映像を見るより、スコア(楽譜)を見たほうが確実だし、手っ取り早いんじゃないの?」と思われるかもしれません。スコアは当然どのチューニングを利用しているかも反映しているはずなので、確かにそうです。そして、実際、スライダーズの多くのアルバムに対してそのスコアが出版されています(現在は全部絶版で、古本じゃないと入手できないと思いますが)。例えば、『Slider Joint』、『がんじがらめ』、『JAG OUT』、『夢遊病』、『BAD INFLUENCE』、『SCREW DRIVER』、『NASTY CHILDREN』、『HOT MENU』、『WRECKAGE』のスコアが出版されていましたし、シングルの曲などを対象としたスコアも出ていたと思います。私も上の挙げたもののうち、『NASTY CHILDREN』、『HOT MENU』以外は持っています。
それではなぜスコアを根拠にしないのかと言うと、実は出版されている多くのスコアのHarryの演奏パートのスコアは正確ではないからです。もう少し具体的に言うと、多くのスコアでは、Harryが実際にはオープン・チューニングで弾いている場合でも、レギュラー・チューニングを利用しているということにして採譜をしてしまっています。ですので、スコアで利用されているチューニングはあてにならないです。
例えば、以下のページに『Slider Joint』のスコアがあります。
https://diskunion.net/jp/ct/detail/DFS211129-120
ここで書いたように『Slider Joint』ではHarryは10曲中7曲をオープン・チューニングで弾いていますが、このスコアでは全曲レギュラー・チューニングとして採譜されてしまっています。これは『がんじがらめ』でも同じですし、もっと新しい『SCREW DRIVER』や『WRECKAGE』のスコアでも同じです。
全部のスコアが全くオープン・チューニングを考慮していないというわけではなくて、例えば、し『JAG OUT』や『夢遊病』のスコアはちゃんとオープン・チューニングも反映しています。そして、『JAG OUT』のスコアはだいたい正確なチューニングを反映していると思います。しかし、『夢遊病』のスコアはレギュラー・チューニングを利用しているはずの「New Dance」や「今はこれでいいさ」をオープン・チューニングとしているというように逆方向に間違えています。
以上のように、スライダーズの曲のスコアはチューニングの選択の時点で正確じゃないものが多く、あまりあてにはならないです。それで演奏の映像を見て判断することにしました。
【注】オープン・チューニングの曲をレギュラー・チューニングとして採譜しているのを「間違って採譜している」とように書きましたが、「意図的に」そうしているものもあると思います。レギュラー・チューニングのままでも原曲をある程度弾けるようにということで。
ニューヨークの写真
↓はコロナの前の2019年にニューヨークに行ったときに撮った写真です。
正面の建物の入り口の脇に立っているのが私です。
これは↓の交差点で撮影したものです。
ブルックリンのProspect Parkの近くです。
なぜここで写真を撮ったかというと、ここは私の好きな『スモーク(Smoke)』という映画のロケ地の一つだからです。
映画の中で、主人公のオギー・レンがやっているタバコ屋がある場所です。映画の撮影当時は実際にタバコ屋だったのかもしれませんが、2019年時点では食べ物屋(パイ屋さん?)になっていました。
「スモーク」はすごく好きな映画なので、ニューヨークに行ったらここに行きたいとずっと思っていました。私は写真を撮ることも趣味の一つなのですが、カメラを買って写真を撮ろうと思いはじめたきっかけもこの映画です。本当は、この映画のオギーと同じように、每日每日、同じ場所の写真を撮ってみたいなと思っているのですが、なかなか適当な場所が見つからず、それは実現できていませんが。
昔のロックが好きな私はニューヨークというといろんなライブハウスを思い浮べます。例えば、Max's Kansas City、CBGB、Fillmore Eastなどです。でも、残念ですがこういうライブハウスはとっくに閉店していますので見れないですね。
あまり残っていないロック(?)関係の場所として、Ramonesのファースト・アルバムのジャケット写真(↓の写真)を撮影したという場所(Albert's Garden)にも行きましたが閉っていて入れませんでした。
壁にペイントしてあったので、柵の外から撮影した写真が↓です。
近くの交差点に「Joey Ramone Place」という看板がかかっていました。
ここから少し近いところにUnion Square Parkという広場があります。そこの隣に昔アンディ・ウォーホルのスタジオ「ファクトリー」だったビルがあります。↓の写真のネットが張ってあるビルです。工事中のようで、きれいな写真が撮れませんでした。
↓はエンパイア・ステ-ト・ビル(?)。
以下は夜のブロードウェイあたりの写真です。
本当はHarlemの方(アポロ・シアターなど)にも行きたかったのですが、なんとなく怖いので止めました。
The Street SlidersでのHarry(村越弘明)のチューニング・リスト
- ちょくちょく修正しています → 修正点は「修正履歴」を見てください。
2000年に解散してしまいましたが、昔「The Street Sliders(ストリート・スライダーズ、面倒なので以下、スライダーズ)」というバンドがありました。そのメンバーの一人だった「Harry(村越弘明)」はボーカル & ギターを担当していました。Harryはギターのチューニングに通常の「レギュラー・チューニング」以外に「オープン・チューニング」も多用していました。このページではスライダーズのときにHarryが利用していたチューニングを曲別にまとめています。
注
- 再結成と言ってよいのかよくわからないのですが、スライダーズは2023年の5月に武道館で23年ぶりにライブをおこないました。秋にはツアーをするそうです。
- 「そもそもオープン・チューニングってなんなの?」という人はここよりもまずは「ギター - Wikipedia」のようなページを見てください。
- Harryが利用しているチューニングは基本的に、「レギュラー」、「オープンG」、「オープンA」の3つです。
- ただし、上の3つ以外も極めてまれですが利用しています。
- 例えば、オープンAでも、開放弦をオープンAにする単純な方法だけではなく、オープンGにチューニングしたギターの2フレットにカポタスト(カポ)をつけてオープンAにするという方法もありますが、ここでは特に二つを区別していません。
- オープン・チューニングでは一般に「オープンE」や「オープンD」などがよく使われますが、Harryは「オープンE」や「オープンD」は使わないです。EやDのオープン・チューニングはブルースギタリストが、特にスライドギターを使う際に利用することが多いと思いますが、Harryは(The Rolling StonesのKeith Richardsと同じように)ブルースでもスライドギターでもない曲のためにオープン・チューニングを使うというタイプです。
- それと、Harryはオープン・チューニングを使うとき(これもStonesのKeith Richardsと同じですが)6弦は使わないです(元々、ギターに6弦を張りません)。
- ライブで演奏している映像がある場合には、それを使ってチューニングを確認しています。ライブ映像がない場合には基本的には私が推測しています。「映像ソース」の欄にソースが記載されているものは、そのソースを使って確認しています。
- ソースによって異なるチューニングを利用している場合にはチューニング毎にソースを挙げています。
- 映像のソースは公式にリリースされた映像(VHS、DVD、Blu Rayなど)か、youtubeの動画を挙げています。
- 複数のソースが入手可能な曲も多いのですが、各曲につきとりあえず一個だけあげています。
- 「(?)」付きは映像で確認できていないため、あまり自信がないものです。
- ここのでのチューニングはあくまでオリジナルの曲(スタジオ版)で利用されているキー+チューニングを指します。曲によってはライブなどでキーを変更している場合がありますが、ここではそのようなケースは考慮していないです。
- 例えば、『LAST DAY』の中の「TOKYO JUNK」はオリジナルよりキーを全音下げており、チューニングもオリジナルのオープンAではなく、オープンGを利用しています。
『Slider Joint』
曲名 | チューニング | 映像ソース | |
---|---|---|---|
1 | Blow The Night! | オープンG | SLIDERS GIG '85 |
2 | Downtown Sally | オープンG | ROCK'N'ROLL DEF' SPECIAL 2019 REMASTER |
3 | あんたがいないよる | オープンG | Harry Sings |
4 | Jumpin' Shoes | レギュラー | BIG BEAT, DANCE '91 |
5 | すれちがい | レギュラー | 摩天楼のダンス天国 |
6 | サテン・ドール | オープンA | ROCK'N'ROLL DEF' SPECIAL |
7 | マスターベイション | オープンG | SLIDERS GIG '85 |
8 | のら犬にさえなれない | レギュラー | 摩天楼のダンス天国 |
9 | 酔いどれDancer | オープンG | 苫小牧【阿弥陀】 THE STREET SLIDERS |
オープンA | 天国と地獄 LIVE AT BUDOKAN 1987 40th Anniversary Edition | ||
10 | Let It Roll | オープンG | SLIDERS GIG '85 |
- これがデビュー・アルバムです。
- 10曲中、7曲がオープン・チューニングと、オープン・チューニングの利用が非常に多いです。
- 「酔いどれDancer」はオープンGにしているときとオープンAにしているときがあります。『天国と地獄』でオープンAを使っていますが、こちらのバージョンはオリジナルのスタジオ版とはかなりアレンジを変更しているので、スタジオ版はオープンGかもしれません。ただ、オープンAの方が弾きやすいのではないかと思います。
『がんじがらめ』
曲名 | チューニング | 映像ソース | |
---|---|---|---|
1 | Toa-Lit-Tone(踊ろよベイビー) | レギュラー | Toa Lit Tone(踊ろよベイビー)THE STREET SLIDERS |
2 | So Heavy | オープンG | SLIDERS GIG '85 |
3 | (Nobody Can) Catch Me | オープンG(?) | |
4 | とりあえず, Dance | オープンG | 1984.8.1 日本青年館 The Street Sliders |
5 | 道化者のゆううつ | オープンA | 天国と地獄 LIVE AT BUDOKAN 1987 40th Anniversary Edition |
6 | Tokyo シャッフル | オープンG | SLIDERS GIG '85 |
7 | 鉛の夜 | レギュラー(?) | |
8 | Dancin' Doll | レギュラー | 天国と地獄 LIVE AT BUDOKAN 1987 40th Anniversary Edition |
9 | マンネリ・ブギ | オープンG | ROCK'N'ROLL DEF' SPECIAL |
10 | SLIDER | オープンA | 摩天楼のダンス天国 |
- セカンド・アルバムの『がんじがらめ』。
- 10曲中、7曲がオープン・チューニングで、これもオープン・チューニングが多いです。
- 「Toa-Lit-Tone」は『天国と地獄』、『ROCK'N'ROLL DEF' SPECIAL』のバージョンでは、キーを変更し、チューニングにオープンGを利用していますが、ここのはオリジナルのキーに対するチューニングです。
- 「(Nobody Can) Catch Me」は映像を確認できないのでよくわかりませんが、たぶんオープンGだと思います。
- 「鉛の夜」はオープンでも弾けると思いますが、たぶんレギュラーだと思います。
『JAG OUT』
曲名 | チューニング | 映像ソース | |
---|---|---|---|
1 | TOKYO JUNK | オープンA | SLIDERS GIG '85 |
2 | No More Trouble | オープンA | SLIDERS GIG '85 |
オープンB | 2000.4.5「ノーカット版」The Street Sliders | ||
3 | カメレオン | オープンA | SLIDERS GIG '85 |
4 | OUT DOOR MEN | オープンG(?) | The Street Sliders/OUT DOOR MEN(PV) |
5 | PACE MAKER | オープンG | HARRY Pace Maker |
6 | Feel So Down | オープンA | Harry Sings |
7 | Easy Come, Easy Go | オープンG | Get Wet When It Rains |
8 | All You Need Is Cash | オープンA | |
9 | one day | オープンA | 1996 BIG SIGHT LIVE |
10 | チャンドラー | オープンG | SLIDERS GIG '85 |
- サード・アルバムの『JAG OUT』は全曲オープン・チューニングです。
- 「OUT DOOR MEN」のPVを見るとHarryがスライドギターを弾いています。チューニングはオープンGだと思います。
- 「PACE MAKER」の映像はHarryのソロでの映像です。
- 「All You Need Is Cash」は映像はないのですが、これはキーがAのスリー・コードの曲であるので、明らかにオープンAだと思います。
- 「No More Trouble」は「オープンA」と「オープンB」を利用しているときもありますが、オリジナルはオープンAだと思います。
- それ以外には、「THE STREET SLIDERS-NO MORE TROUBLE ROCK WAVE 86」のようにオープンGチューニングを利用しているときもありますが、このときには曲のキー自体を半音上げています。
- この動画のコメント欄では、「普段はオープンGにチューニングしている黒いテレキャスをオープンAにチューニングして使っていて珍しい」というようなことが書かれていますが、これはオープンAにしているのではなく、上で書いたように普段通りオープンGにして、かつ曲のキー自体を変更しているというのが正しいと思います。
- 「半音上げ+オープンGに変更」している理由は、オープン・コード(何も弦を押さえないコード)を使えるようになるからだと思います。この曲の元々のキーでは、B、E、F#のコードを多用しますが、オープンAにチューニングしているとこの3つのコードはオープン・コードにならないです。キーを半音上げると使うコードはC、F、Gとなるので、オープンGにチューニングすることでオープン・コードを使えるようになります。オープン・チューニングにしているのにオープン・コードを使えないのは、オープン・チューニングのメリットが生かせませんよね。
『夢遊病』
曲名 | チューニング | 映像ソース | |
---|---|---|---|
1 | Baby, I'm Really Down | レギュラー | 摩天楼のダンス天国 |
2 | パラダイス | レギュラー | 天国と地獄 LIVE AT BUDOKAN 1987 40th Anniversary Edition |
3 | 7th Ave.Rock | オープンG | 1996 BIG SIGHT LIVE |
4 | TIME IS EVERYTHING TO ME | オープンG | 摩天楼のダンス天国 |
5 | NEW DANCE | レギュラー | 1985.12.31 【RSKTVライブ】ザ・ストリート・スライダーズ |
6 | 今はこれでいいさ | レギュラー | NEW AGE MUSIC 【日比谷野外音楽堂】1986.5.24 |
7 | Let's go down the street | オープンA | Harry Sings |
8 | I DON'T KNOW | レギュラー | |
9 | 天国列車 | レギュラー | The Street Sliders / 天国列車 |
オープンA | 天国と地獄 LIVE AT BUDOKAN 1987 40th Anniversary Edition | ||
10 | tsumuji-kaze | オープンG | 天国と地獄 LIVE AT BUDOKAN 1987 40th Anniversary Edition |
- 『夢遊病』からはレギュラー・チューニングの割合が増えてきてます。
- そのせいか、これまでとは違う感じの曲が増えてきたように思います。
- 「I DON'T KNOW」は7th(D7)のコードを使っているので、たぶんレギュラーだと思います。
- 「天国列車」はレギュラーを利用しているときと、オープンAを利用しているときがあります。
『天使たち』
曲名 | チューニング | 映像ソース | |
---|---|---|---|
1 | Boys Jump the Midnight | オープンA | 【The Street Sliders】Boys Jump The Midnight |
2 | Special Women | オープンA | ROCK'N'ROLL DEF' SPECIAL |
3 | Back To Back | レギュラー | 摩天楼のダンス天国 |
4 | 蜃気楼 | レギュラー | 天国と地獄 LIVE AT BUDOKAN 1987 40th Anniversary Edition |
5 | VELVET SKY | レギュラー | 2000.4.5「ノーカット版」The Street Sliders |
6 | Angel Duster | レギュラー | LAST DAY |
7 | Bun Bun | レギュラー | Hot Beard |
8 | Lay down the city | レギュラー | 天国と地獄 LIVE AT BUDOKAN 1987 40th Anniversary Edition |
9 | Shake My Head | オープンG | 2000.3.5「ノーカット版」The Street Sliders |
10 | Up & Down Baby | オープンG(?) | |
11 | No Down | オープンG | NO DOWN The Street Sliders |
12 | Party is Over | オープンA | 摩天楼のダンス天国 |
13 | 嵐のあと | レギュラー |
- 注:この『天使たち』はCD版の方です。
- 『天使たち』もレギュラーとオープンで半々くらいです。
- 「Up & Down Baby」は映像がないのでよくわからないのですが、これは最初のイントロの部分からしてオープンGかなと思います。
- 「嵐のあと」も映像はないですが、これはそもそもアコギの曲ですから、普通のレギュラー・チューニングだと思います。
『BAD INFLUENCE』
曲名 | チューニング | 映像ソース | |
---|---|---|---|
1 | ダイヤモンドをおくれよ | レギュラー | 1988.7.21 弘前市文化会館 / The Street Sliders |
2 | I Don't Wanna Miss You | オープンA | Get Wet When It Rains |
3 | EASY ACTION | オープンG♭ | ストリート・スライダース Easy Action |
4 | Baby, 途方に暮れてるのさ | レギュラー | 2000.5.5「ノーカット版」The Street Sliders |
5 | 道 | レギュラー | 2000.5.5「ノーカット版」The Street Sliders |
6 | Sunshine Eye Angel | レギュラー(?) | |
7 | HOLD ON | オープンG | Get Wet When It Rains |
8 | Hyena | オープンG | ROCK'N'ROLL DEF' SPECIAL |
9 | Don't Stop The Beat | オープンG | Get Wet When It Rains |
10 | 風が強い日 | レギュラー(?) |
- 『BAD INFLUENCE』もレギュラーとオープンが半々くらいです。
- 「EASY ACTION」ですが、上の動画を見る限り、「オープンG♭」にチューニングしているようです。このチューニングはこの曲でしか使っていないのではないかと思います。
- Harryはライブではアコースティック・ギターで「EASY ACTION」を弾いていることが多く、この「オープンG♭にしたエレキ・ギター」は実際にはほとんど使っていないと思います。私はアコギ・バージョンより、このエレキ・バージョンの方が好きです。
- 「Sunshine Eye Angel」はよくわかりませんので、とりあえずレギュラーということにしています。
- 「風が強い日」はライブでは普通アコースティック・ギターを使っていて、アルバムと同じようなエレキ・ギターのバージョンの映像は見当らないのでよくわからないのですが、レギュラーかなと思います(オープンGでも弾けると思いますが)。
『SCREW DRIVER』
曲名 | チューニング | 映像ソース | |
---|---|---|---|
1 | 風の街に生まれ | レギュラー | Get Wet When It Rains |
2 | Oh! 神様 | オープンG | Live Tomato 003 THE STREET SLIDERS |
3 | かえりみちのBlue | レギュラー | JOY-POPS, LIVE 2020 NEXT DOOR |
4 | Baby, Don't Worry | レギュラー | Baby, Don't Worry |
5 | Hey, Mama | オープンG | 【The Street Sliders】Hey, Mama |
6 | Yooo! | オープンG | Hot Beard |
7 | おかかえ運転手にはなりたくない | オープンG | THE STREET SLIDERS Baby Don't Worry |
8 | Rock On | レギュラー | THE STREET SLIDERS / Rock On |
9 | ありったけのコイン | オープンA | 2000.3.5「ノーカット版」The Street Sliders |
10 | いいことないかな | レギュラー(?) |
- 『SCREW DRIVER』もレギュラーとオープンが半々くらいです。
- 「かえりみちのBlue」の映像は最近のJoy-Popsの映像です。スライダーズのときと同じチューニングじゃないかということで、これを参考にしています。
- 「いいことないかな」は蘭丸がオープン・チューニングを利用していますが、Harryはレギュラーじゃないかと思います。
『NASTY CHILDREN』
曲名 | チューニング | 映像ソース | |
---|---|---|---|
1 | COME OUT ON THE RUN | オープンG | BIG BEAT, DANCE '91 |
2 | CANCEL | オープンG | BIG BEAT, DANCE '91 |
3 | IT'S ALRIGHT BABY | オープンG | BIG BEAT, DANCE '91 |
4 | FRIENDS | オープンA | 【The Street Sliders】FRIENDSなど |
5 | LOVE YOU DARLIN' | レギュラー | BIG BEAT, DANCE '91 |
6 | THE LONGEST NIGHT | オープンA | BIG BEAT, DANCE '91 |
7 | ROCKN'ROLL SISTER | レギュラー | BIG BEAT, DANCE '91 |
8 | 安物ワイン | レギュラー | Live Tomato 003 THE STREET SLIDERS |
9 | PANORAMA | オープンA | BIG BEAT, DANCE '91 |
10 | DON'T WAIT TOO LONG | オープンG(?) |
- 『NASTY CHILDREN』もオープンが結構多いです。
- 「DON'T WAIT TOO LONG」はイントロの部分からして、オープンGだと思います。
『WRECKAGE』
曲名 | チューニング | 映像ソース | |
---|---|---|---|
1 | WAVE '95 | レギュラー | 1995.4.1 千葉県文化会館 THE STREET SLIDERS |
2 | BABY BLUE | オープンA | History of THE STREET SLIDERS |
3 | WASTIN' TIME | オープンG(?) | |
4 | 聖者のラプソディー | レギュラー | 1995.4.1 千葉県文化会館 THE STREET SLIDERS |
5 | どしゃ振り雨に洗われて | オープンG | History of THE STREET SLIDERS |
6 | D.D.DANCE | レギュラー(?) | |
7 | FEEL SO SAD | レギュラー | 1995.4.1 千葉県文化会館 THE STREET SLIDERS |
8 | 日暮し | レギュラー(?) | |
9 | WHERE DO I GO | レギュラー | 1995.4.1 千葉県文化会館 THE STREET SLIDERS |
10 | 陽炎の道 | オープンA | 1995.4.1 千葉県文化会館 THE STREET SLIDERS |
- 『WRECKAGE』ではレギューの方が多いです。
- 次の『NO BIG DEAL』でも同じなので、初期と違い、後期はレギュラーチューニングの曲が多いようです。オープン・チューニングの曲はやりつくして、作りにくくなったのかもしれません。
- 「WASTIN' TIME」はオープンGだと思いますが、レギュラーでも普通に弾けそうです。
- 「D.D.DANCE」や「日暮し」はたぶんレギュラーだと思います。
- 「日暮し」だけではなく、「Baby, 途方に暮れてるのさ」、「LOVE YOU DARLIN'」、「夜毎悩ましい街で (Drift away and …)」などのレゲエっぽい曲はレギュラーを使うことが多いようです。
『NO BIG DEAL』
曲名 | チューニング | 映像ソース | |
---|---|---|---|
1 | On The Road Again | レギュラー | 1996 BIG SIGHT LIVE |
2 | Can't Get Enough | レギュラー | 1996 BIG SIGHT LIVE |
3 | Knockin' On Your Door | オープンG | LAST DAY |
4 | 虹を見たかい | オープンA(?) | |
5 | Catch A Fire | レギュラー | LAST DAY |
6 | 愛の痛手が一晩中 | レギュラー | 2000.6.5「ノーカット版」The Street Sliders |
7 | WANNA DANCE TONITE | レギュラー | 2000.4.5「ノーカット版」The Street Sliders |
8 | BIGMOUTH | レギュラー(?) | |
9 | 手ブラで来いよ 〜センチメンタルジプシー | レギュラー | |
10 | 夜毎悩ましい街で (Drift away and …) | レギュラー | 1996 BIG SIGHT LIVE |
- 最後のアルバム『NO BIG DEAL』ではレギューがかなり多いです。
- 「虹を見たかい」も映像はないのですが、Harryのソロの「SOLO TOUR 2008-2009 "It's O.K"」の中の演奏からしてオープンAかなと思います。
- 「BIGMOUTH」は使っているコードからして、レギュラーだと思います。
- 「手ブラで来いよ~・・・」 はアコギなので、レギュラーだと思います。
その他のシングル
曲名 | チューニング | 映像ソース | |
---|---|---|---|
1 | Too Bad | オープンG | Hot Beard |
2 | Day dreamer | レギュラー | ROCK'N'ROLL DEF' SPECIAL |
3 | ハートに風穴 | レギュラー | Get Wet When It Rains |
4 | いい天気 | レギュラー(?) | |
5 | BADな女 | オープンG | Harry Sings |
6 | Hello Old Friends | オープンG | LAST DAY |
7 | Shinin' You | レギュラー | 2000.4.5「ノーカット版」The Street Sliders |
8 | いつか見たかげろう | オープンG | いつかみたかげろう |
9 | Get Up & GO | オープンG | 2000.3.5「ノーカット版」The Street Sliders |
10 | Ride on fuckin' age | レギュラー | 2000.3.5「ノーカット版」The Street Sliders |
- ここはシングルのみでリリースされている曲です。
- 「いい天気」は、使っているコードからしてレギュラーだと思います。
リリースされなかった曲
曲名 | チューニング | 映像ソース | |
---|---|---|---|
1 | Psychedelic Skins (P-Skins) | レギュラー | LAST DAY |
2 | Pardon Me | レギュラー | LAST DAY |
3 | FEVER | レギュラー | LAST DAY |
4 | COME AGAIN, RIDE AGAIN | レギュラー | 2000.5.5「ノーカット版」The Street Sliders |
5 | しらけちまった空なら | レギュラー | 2000.3.5「ノーカット版」The Street Sliders |
6 | 十字路に立って | レギュラー | History of THE STREET SLIDERS |
7 | LOVE IS GONNA BE ALRIGHT! | レギュラー | 2000.3.5「ノーカット版」The Street Sliders |
8 | Run Silent, Run Deep | オープンA | 2000.3.5「ノーカット版」The Street Sliders |
9 | Jump So High | レギュラー | 2000.4.5「ノーカット版」The Street Sliders |
10 | Pesrsian Blue | 2フレットにカポ | 2000.6.5「ノーカット版」The Street Sliders |
- ここにはライブでは演奏されているが、公式なスタジオ版としてはリリースされていないものをあげています。
- ただし、いくつかはHarryがソロになってから公式にリリースされています。
- 最後の「Persian Blue」はレギュラー・チューニングで2フレットにカポという非常に珍しいチューニングにしています。Harryがレギュラー・チューニングに対しカポを使うのはこの曲以外にないんじゃないかと思います。
最後に
上のようにチューニングのリストをまとめてみると、スライダーズの初期の頃はオープン・チューニングの曲が非常に多かったのが、だんだんレギュラー・チューニングが増えてきたことがわかります。オープン・チューニングを利用する曲は独特の曲調になるので、オープン・チューニングの利用が減ってきたことは、スライダーズの曲自体がかなり変ってきたということを意味していると思います。
修正履歴
- 2023-05-05:『天国と地獄 LIVE AT BUDOKAN 1987 40th Anniversary Edition』がリリースされたので、その情報を基にいくつか修正しています。
テストの投稿
こちらのブログには仕事や研究とはあまり関係のないことを書く予定。